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PCC(Protected Cell Captive)に関するご質問など、お問い合わせの多い内容を掲載しております。
該当するご質問内容を選択し、ご確認ください。
Q1: PCCとは何ですか?
プロテクテッド・セル・キャプティブ(PCC)とは、1つの会社の中で資産と負債を「セル」という単位に分けて管理できる仕組みを持つキャプティブ保険会社です。
通常は再保険会社として、フロント保険会社と連携し、セルオーナーの損害保険リスクを引き受け・管理します。
各セルの資産や負債は完全に分離され、他のセルやコア部分に影響を与えないよう法的に守られています。
Q2: PCCは日本および世界でどの程度利用されていますか?
キャプティブ・レビュー誌によると、2024年末時点で世界には6,079社のキャプティブがあり、そのうち3,753セルがPCC構造で運営されています。日本では約100社と推定されていますが、公式統計はほとんどありません。
Q3: PCCを利用すれば必ず利益が出ますか?
PCCは利益を保証するものではありません。支払保険金が受け取った再保険料を上回る場合、利益は発生しません。
ただし、PCCはコスト構造が低く抑えられているため、従来型キャプティブと比べて一般的に利益を生みやすい環境を提供します.
PCCで取り扱うことができる保険の種類は何ですか?
一般的に、すべての損害保険(ノンライフ保険)が対象となります。ただし、請求頻度が高い保険種目や損害率が50%を超えるものは、PCC構造への組み入れは通常推奨されません。
Q5:PCCはどのような現地法で規制されていますか?
PCCは、Labuan Companies Act 1990 の下で規制されています。
Q6: セル(優先)株式の配当はどの法律に基づいて規定されていますか?
セル株式の配当は、Labuan Companies Act 1990 の Section 130T(3) および (4)、並びに Section 140 に基づき規律されています。
Q7: ラブアンにおけるPCCやキャプティブに関する関連法令・規制・ガイドラインにはどのようなものがありますか?
Labuan Companies Act 1990 – 第130N条から第130ZC条はPCCに特化して適用されますが、その他の条項も関連する場合があります。
Labuan Financial Services and Securities Act 2010 – 第101条から第128条は保険事業を対象としており、その中にはキャプティブに直接関連しない条項も含まれます。
Guidelines on the Establishment of Protected Cell Companies (PCC)(PCC設立に関するガイドライン)
Guidelines on Capital Adequacy Requirements for Labuan Captive Insurers(ラブアン・キャプティブ保険会社の資本適正要件に関するガイドライン)
Guidelines on Captive Insurance Business in Labuan IBFC and its clarification note(ラブアンIBFCにおけるキャプティブ保険事業に関するガイドラインおよび解釈ノート)
Guidelines on General Reinsurance Arrangements(一般的な再保険取決めに関するガイドライン)
Q8: Green Oak PCCによる管理以外に、海外当局からレンタル・キャプティブ・セルへの規制上の保護はありますか?
ラブアンでは、ラブアン金融サービス庁(LFSA)が各セルごとの資本状況を監督しています。これにより、各セルが必要な資本を確保し、コアPCCと全セルが健全な財務状態を保つよう管理されています。
また、1990年ラブアン会社法により、各セルの資産と負債は法的に分離されています。そのため、あるセルの経営が悪化しても、他のセルやコアには影響が及ばず、債権者もそのセルの資産にしか請求できません。

